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「細胞を貼って心臓を治す」未来が近づいた…iPS世界初承認の要点を5分で解説

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この記事で分かること

◆ 2026年2月19日にiPS細胞製品が世界初の承認了承を受けた経緯と全容

◆ iPS細胞・ES細胞の違いやリハート・アムシェプリの仕組みをわかりやすく

◆ 治療費・保険適用・今後10年の展望までQ&Aで網羅

iPS細胞を使った医療製品が、ついに「世界初」の承認了承を受けたという歴史的ニュースが飛び込んできました。

2026年2月19日、厚生労働省の専門部会が、クオリプスの心筋シート「リハート」と住友ファーマのパーキンソン病治療薬「アムシェプリ」の製造販売を了承。

山中伸弥教授がiPS細胞を発表してから20年の節目に、研究室の成果がようやく「薬」として患者のもとへ届こうとしています。

厚生労働省の専門部会は19日、人工多能性幹細胞(iPS細胞)を使った二つの再生医療製品について、製造販売承認をいずれも了承した。近く厚労相が正式承認し、世界初のiPS細胞由来の医療製品となる。

引用元: iPS細胞由来製品を承認へ 心疾患とパーキンソン病治療―世界初の実用化・厚労省部会(時事ドットコム)

詳しい情報は以下をご覧ください。

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【2026年2月19日】iPS細胞が世界初の「製品」になった…何が起きた?

結論・・・厚労省部会がiPS細胞由来の再生医療製品2つを「条件・期限付き承認」で了承しました

厚労省が承認了承した「リハート」と「アムシェプリ」とは

2026年2月19日、厚生労働省の薬事審議会 再生医療等製品・生物由来技術部会が開催されました。

ここで審議されたのが、以下の2製品です。

製品名 開発企業 対象疾患 仕組み
リハート(IPSOC-1) クオリプス(大阪大発ベンチャー) 虚血性心筋症による重症心不全 iPS細胞由来の心筋細胞をシート状に加工し、心臓表面に貼り付ける
アムシェプリ 住友ファーマ 進行期パーキンソン病 iPS細胞からドパミン神経前駆細胞を作製し、脳内に移植する

いずれも「条件及び期限付き承認」という形になります。

これは安全性が確認され、有効性が「推定」できた段階で早期に承認する制度。

承認期限は7年間で、その間に実際の治療データを集めて本承認を目指す流れです。

「条件付き承認」は、いわば運転免許の仮免許のようなもの。

仮免許で実際に路上を走りながら(=患者を治療しながら)データを積み上げ、本免許(=本承認)を取得するイメージです。

リハートは治験で8人全員の安全性を確認し、半数以上で心機能や運動能力の改善が認められています。

アムシェプリも治験で7人に移植され、6人中4人で運動機能の改善が確認されたとのこと。

こうした成果を踏まえ、iPS細胞製品として世界で初めて承認に至る見通しとなりました。

クオリプス(4894)と住友ファーマ(4506)の株価はどう動いた?

このニュースは株式市場にも大きなインパクトを与えています。

① クオリプス(4894)は2月16日にストップ高を記録

② 住友ファーマ(4506)も2月16日にストップ高(+500円)

③ 両銘柄とも審議予定公表後に株価が急騰

具体的には、2月13日に審議予定が公表された後、住友ファーマ株は2400円前後から一時3200円台まで上昇。

クオリプス株も9500円前後から1万2000円台まで跳ね上がる場面がありました。

ただし注意点もあります。

クオリプスは業績が赤字継続中で、26年3月期の営業損益は約10億円の赤字予想。

住友ファーマについても、シティグループ証券のアナリストが株価の「行き過ぎ」を指摘しています。

承認=即黒字化ではないため、投資判断は慎重に行いたいところです。

山中伸弥教授のコメント「大きな一歩」の重みを読み解く

承認了承を受け、京都大学iPS細胞研究所の山中伸弥教授がコメントを発表しました。

京都大iPS細胞研究所の山中伸弥教授は19日、「マウスiPS細胞を発表してから20年という節目に、社会実装へ向けた大きな一歩を踏み出せたことを大変うれしく思う」とのコメントを出した。

引用元: 山中教授「大きな一歩」 iPS細胞由来の再生医療製品の承認了承で(時事ドットコム)

さらに山中教授は「安全性と有効性を確かめるプロセスが不可欠」「引き続き一歩ずつ着実に進んでいくことが重要だ」と慎重な姿勢も示しています。

20年間という長い道のりを考えると、この「大きな一歩」という言葉の重みがわかりますよね。

同研究所の高橋淳所長も「承認が得られたとしても、ゴールではなく新しい医療の始まりにすぎない」と指摘しており、ここからが本番なのだという現場の気概が伝わってきます。

この動画では報道ステーションが「仮免許から本免許への道のり」をわかりやすく解説しています。

動画タイトルは “仮免許”→”本免許”への道のりは?世界初『iPS細胞由来』条件付き承認へ【報道ステーション】(2026年2月19日)

チャンネル名は ANNnewsCH

著作権: 動画アップロード者に帰属

ここまで読んだ方なら、iPS細胞の承認がいかに画期的かがわかったと思います。

では次に、そもそもiPS細胞とは何なのか、基礎からおさらいしていきましょう。

そもそもiPS細胞ってなに?ES細胞と何が違うの?

結論!iPS細胞は「大人の体の細胞を巻き戻して、何にでもなれる状態に変える」日本発の技術です

iPS細胞は「体の細胞を巻き戻す」技術だった

「iPS細胞」と聞いて、「山中教授がノーベル賞とったやつでしょ?」くらいの認識の方も多いのではないでしょうか。

実はこれ、ものすごくシンプルに言うと「すでに役割が決まった大人の細胞を、赤ちゃんのような”何にでもなれる状態”に巻き戻す技術」なのです。

私たちの体は約37兆個の細胞でできていますが、皮膚は皮膚、筋肉は筋肉と、一度役割が決まった細胞は通常もう変わりません。

山中教授のチームは2006年、たった4つの遺伝子を細胞に入れるだけで、この「運命」をリセットできることを発見しました。

iPS細胞の正式名称は「induced Pluripotent Stem cell」(人工多能性幹細胞)。

「induced」=人工的に誘導、「Pluripotent」=多能性(いろいろな細胞になれる)、「Stem cell」=幹細胞。

つまり「人工的に作った、何にでもなれる幹細胞」という意味です。

この技術のおかげで、患者本人や他人の皮膚や血液の細胞から、心臓の細胞・神経の細胞・網膜の細胞など、必要な細胞を作り出せるようになりました。

今回承認了承された「リハート」はiPS細胞から心筋細胞を作り、「アムシェプリ」はドパミンを出す神経細胞を作る――まさにこの技術の応用です。

ES細胞との決定的な違いは「倫理的ハードル」の有無

「万能細胞」としてiPS細胞より先に注目されていたのがES細胞(胚性幹細胞)です。

ES細胞も「何にでもなれる」という点ではiPS細胞と同じ。

しかし決定的に違うのは「どこから作るか」という点です。

比較項目 ES細胞 iPS細胞
材料 受精卵(胚)を壊して作る 皮膚や血液など大人の体の細胞から作る
倫理的問題 「命の芽」を壊すため大きな議論あり 体の細胞を使うため倫理的ハードルが低い
拒絶反応 他人由来のため起こりやすい 本人の細胞から作れば起こりにくい
発見 1998年(米国) 2006年(日本・山中教授)

ES細胞は「命になるはずの受精卵を壊す」という倫理的な壁があり、特に宗教的な背景が強い国では研究自体に強い反対がありました。

iPS細胞は大人の皮膚や血液から作れるため、この問題をクリアしたわけです。

山中教授自身も、ES細胞の研究を通じて「倫理的にもっと自由な万能細胞を作れないか」と考えたことがiPS細胞発見のきっかけだったと語っています。

この動画では読売テレビが心臓・脳への治療をわかりやすく図解しています。

動画タイトルは 【キシャ解説】世界初の承認か!iPS細胞による”治療法” 脳や心臓の病気に効果【かんさい情報ネットten.】

チャンネル名は 読売テレビニュース

著作権: 動画アップロード者に帰属

澤芳樹教授が心筋シート開発に40年かけた執念

今回のリハート承認の立役者が、大阪大学の澤芳樹特任教授です。

澤教授は心臓血管外科の世界的権威で、心臓に貼り付けるシート型治療の研究に40年近く携わってきました。

もともと澤教授は「筋芽細胞シート」(患者自身の足の筋肉の細胞を使ったシート)の研究からスタート。

2008年頃から山中教授との共同研究でiPS細胞を使った心筋シートの開発に着手し、2017年にクオリプスを設立しました。

2020年1月から2023年3月にかけて、大阪大学病院など4施設で患者8人に心筋シートを移植する治験を実施。

厚さ0.1mm、直径約4cmのシートを心臓に貼り付けるだけ。手術時間は約50分と、心臓移植や人工心臓に比べて患者の負担が格段に軽いのだそうです。

澤教授は承認申請時に「心筋シートの開発から10年、長くかかったなという印象だが、治療の手応えは感じている」と語っており、研究者としての情熱と粘りが伝わってきます。

SNSでもこの話題は大きな反響を呼んでいますが、知っている人と知らない人の差が出てくる情報でもあるので、チェックしておいて損はないですよね。

【Q&A】iPS細胞の実用化はどこまで進む?私たちの未来はどう変わる?

◆結論ファースト・・・まだ「条件付き」だけど、医療の常識が変わる第一歩は確実に踏み出された

Q1. リハートやアムシェプリで「治る」ようになるの?

ここは正直に言うと、「治る可能性が見えてきた段階」というのが正確な表現です。

今回の承認はあくまで「条件・期限付き」。

治験の症例数が少ないため、実際の治療を通じてデータを集め、7年以内に本承認を取得する必要があります。

リハートの治験結果

患者8人全員で安全性を確認。

半数以上で心機能・運動能力の改善が認められた。

重篤な副作用は確認されていない。

アムシェプリの治験結果

患者7人に移植、6人中4人で運動症状の改善を確認。

移植した細胞がドパミンを産生していることも確認された。

若く症状の軽い患者ほど効果が高い傾向があった。

従来の治療は「症状を和らげる」対症療法が中心でしたが、iPS細胞治療は「失われた機能を細胞の力で再生する」という根本的に異なるアプローチ。

「完治」ではなくても、心臓移植や人工心臓に頼る前の「第三の選択肢」が生まれたことは、患者にとって大きな希望になるはずです。

Q2. 治療費はいくらかかる?保険は使える?

正式な薬価はまだ決まっていませんが、参考になる情報はあります。

治療法 推定費用
心臓移植 1,000万円以上
補助人工心臓 1,000万円〜数千万円
iPS細胞治療(推定) 数千万円規模とも言われている

ただし、日本には「高額療養費制度」があるため、自己負担は大幅に抑えられる見通しです。

住友ファーマの木村徹社長は「承認された場合、薬価が決まった時点で上市する」と述べており、2026年度上半期の上市を見込んでいます。

保険適用の価格設定は今後の中医協(中央社会保険医療協議会)での議論次第です。

なお、2026年1月の中医協決定により、条件付き承認製品の営業利益率係数が「0.5」に制限されるという措置も取られています。

これは国民負担とのバランスを取るためですが、企業にとっては研究開発費の回収が遅れるリスクもあり、今後の議論が注目されます。

Q3. 今後10年でiPS細胞はどこまで広がる?

心不全とパーキンソン病の次に何が来るのか。

実はすでに複数の疾患で研究・治験が進んでいます。

疾患 研究機関・企業 現在の段階
加齢黄斑変性(目の病気) 理化学研究所 2014年に世界初の移植手術実施済み
脊髄損傷 慶應義塾大学・ケイファーマ 臨床研究実施中
角膜疾患 大阪大学・レイメイ 企業治験準備中(2027年度承認申請目標)
がん(免疫細胞療法) 京都大学ほか 研究段階

住友ファーマの木村徹社長は2025年5月、再生・細胞医薬事業について、「30年代の半ばには1000億円と、その後には3500億円の事業にできるように進めていく」と述べていた。

引用元: iPS細胞の再生医療製品、世界初の実用化へ(Bloomberg/Yahoo!ファイナンス)

筆者の見立てでは、今回の承認がきっかけとなり、他の疾患への応用研究にも一気に資金と人材が流れ込む可能性が高いと見ています。

「iPS細胞は夢の技術」から「iPS細胞は現実の医療」へ――2026年はその転換点として記憶される年になりそうです。

この動画では山中伸弥教授自身がiPS細胞のがん治療への応用を語っています

動画タイトルは 【最新”iPS研究”】「がん治療」に新たな光? 山中伸弥教授が解説『バンキシャ!』

チャンネル名は 日テレNEWS

著作権: 動画アップロード者に帰属

ここまで読んだなら、公式サイトや関連ニュースもチェックしておくと理解が深まります。

まとめ

2026年2月19日、iPS細胞は「研究」から「医療」へと大きく踏み出しました。

クオリプスの心筋シート「リハート」と住友ファーマの「アムシェプリ」が世界初の承認了承を受け、山中伸弥教授がiPS細胞を発表してから20年の節目に歴史的な一歩が刻まれたことになります。

まだ「条件・期限付き承認」の段階であり、本承認までの道のりは残っています。

しかし、心臓にシートを貼って治す、脳に細胞を移植してドパミンを補う――こうした「SF映画のような治療」が現実になりつつあるのは紛れもない事実。

私たちが生きているうちに、「失った体の機能を細胞で取り戻す」ことが当たり前になる日が来るかもしれません。

医療の進歩に関心のある方は、今後の正式承認や薬価決定のニュースにもぜひ注目してみてください。

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