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外国人への生活保護について、国がようやく本格的な実態把握に乗り出すことが明らかになりました。
上野賢一郎厚生労働大臣が2026年2月3日の記者会見で明言したもので、SNSでは「今まで調べてなかったの?」「原則日本人のはずなのに…」と驚きの声が広がっています。
上野大臣は「外国人に対する生活保護については、制度の利用実態の把握が十分ではないという課題があると指摘されている」とした上で、「外国人による制度の適正利用に向けて、どういった対応が必要なのか検討を進める必要がある」と述べた。
引用元: 外国人の生活保護の実態を把握へ 上野厚労大臣が明言(福祉新聞/Yahoo!ニュース)
結論から言うと、今後の方向性は「厳格化・適正化」です。
ただし、すぐに制度が変わるわけではなく「まず調べます」というフェーズにあります。
詳しい情報は以下をご覧ください。
外国人の生活保護はどれくらいある?受給世帯数と割合の実態
外国人の生活保護受給は全体の約2.9%(約4.7万世帯)
厚生労働省の「被保護者調査」によると、2023年度に生活保護を受給している世帯のうち、世帯主が外国籍の世帯は約4万7,317世帯です。
全体の生活保護受給世帯数は約165万世帯ですから、割合にすると約2.9%にあたります。
「たった3%じゃないか」と感じる方もいれば、「4万7千世帯もいるの?」と驚く方もいるでしょう。
この数字自体は近年ほぼ横ばいで推移しており、急激に増えているわけではありません。
国籍別の内訳と受給の背景
外国籍の生活保護受給世帯を国籍別に見ると、最も多いのは韓国・朝鮮籍で、全体の約6割を占めています。
次いで中国、フィリピン、ブラジル・ペルーと続きます。
この動画では政府が初めて明らかにした外国人への生活保護支給額について、国会での質疑の様子を紹介しています。
「3分の1が外国人」は誤情報だった
ちなみに、SNSでは「生活保護受給世帯の3分の1が外国人」という情報が拡散されましたが、これは明確な誤りです。
この数字は、ある月の全体受給世帯数と、12か月分を合算した外国人世帯数を比較してしまったことで生まれた誤情報でした。
厚生労働省が2025年3月に公表した最新の年次調査によると、2023年7月末の生活保護受給世帯数は162万6263世帯。うち外国籍は4万5973世帯で全体の約2.8%だ
引用元: 生活保護世帯数の33%が外国人世帯? 根拠の数字に誤り(日本ファクトチェックセンター)
実際は約2.8〜2.9%ですから、「3分の1」とはかけ離れています。
こうした誤情報が広まること自体が、実態把握の重要性を裏付けていると言えるでしょう。
なぜ今まで実態調査をしてこなかったのか?制度の経緯と問題点
1954年の通知が70年間そのまま運用されてきた
外国人への生活保護がどういう根拠で行われているのか、ここが一番の「え?」ポイントです。
実は、法律で定められているわけではありません。
1954年(昭和29年)に出された厚生省社会局長の通知で、「生活に困窮する外国人に対しても、日本人に準じて保護を行う」と定められたのが始まりです。
「法律」ではなく「行政措置」という曖昧な立ち位置
2014年7月には最高裁で「外国人は生活保護法の対象外」という判決が出ています。
ただし、この判決は外国人への保護を「違法」と認めたものではなく、あくまで「法律上の権利ではない」と確認したものです。
外国人の保護は法を準用して行うのであるから、実施機関としては保護を申請した外国人並びに保護を必要とする外国人について、当然一般国民に対する場合と同じく保護決定に必要な種々の調査をしなければならない。
引用元: 生活に困窮する外国人に対する生活保護の措置について(厚生労働省)
つまり「権利ではないけど、人道上の観点からやっています」という微妙な立ち位置。
この曖昧さこそが、70年間「まあこのままでいいか」と放置されてきた最大の原因と言えます。
この動画では外国人の生活保護をめぐるSNSの情報と実際のデータの違いを検証しています。
自治体任せで国が一元管理してこなかった構造
もうひとつの大きな問題は、外国人の生活保護に関するデータを国が一元的に管理してこなかったという点です。
生活保護の実務は各自治体の福祉事務所が担当しています。
世帯主が外国籍かどうかは「被保護者調査」で集計されていますが、在留資格別の内訳や、受給に至った経緯、保護費の総額といった詳細なデータは国レベルでは十分に把握されていませんでした。
こうした情報を知ると、なぜ今まで手つかずだったのかが見えてきますね。
今後どうなる?厳格化の方向性と読者が知っておくべきこと
上野厚労大臣の発言から読み取れる「適正化」の流れ
上野大臣は会見で「外国人による制度の適正利用に向けて、どういった対応が必要なのか検討を進める」と述べています。
また、行政措置の対象縮小については「十分念頭に置く必要がある」としつつも、「まずは実態把握に注力する」というスタンスです。
マイナンバー連携や在留資格審査への反映も検討中
政府は2026年1月に「外国人の受入れ・秩序ある共生のための総合的対応策」を取りまとめており、その中で具体的な施策が示されています。
マイナンバーと在留カードの連携によって、これまで「見えなかった」データが見えるようになるというのが大きなポイントです。
今まで自治体ごとにバラバラだった情報が国レベルで把握できるようになれば、不適正な受給の抑止にもつながるでしょう。
この動画では外国人への生活保護縮小の可能性と厚労大臣の発言について解説しています。
「廃止」ではなく「適正化」が現実的な着地点
「外国人への生活保護を全部やめればいい」という声も少なくありませんが、現実的にはそう単純な話ではありません。
日本は国際条約で社会保障について国籍を問わず対応することを求められており、永住者や日本国籍を持つ子どもの養育者などを一律に保護対象から外すことは難しいとされています。
ここまで読んだ方は、この問題の全体像がかなり見えてきたのではないでしょうか。
まとめ
外国人の生活保護は約4.7万世帯(全体の2.9%)で、1954年の行政通知が70年間見直されないまま運用されてきました。
上野厚労大臣が実態把握を明言したことで、ようやく国が本腰を入れて動き出す段階に入っています。
(福祉新聞/Yahoo!ニュース、厚生労働省より)


にもかかわらず外国人にも支給されている現状があり、しかもその実態を国が十分に把握していなかったというのですから、多くの人が「え、どういうこと?」と感じるのは当然でしょう。