昭和・平成世代向けのWebメディア、LifeGoodTrend編集部です。
選挙の「バラ付け」とは、当選確実となった候補者の名前に赤いバラの造花をつける儀式のことで、開票日の夜にテレビ中継でおなじみの光景です。
中道改革連合は8日、東京都内に開設した衆院選の開票センターで、当選者に印を付ける「バラ付け」をしないと発表した。中道は大幅な議席減が見込まれている。
引用元: 中道、当選者への「バラ付け」せず 議席大幅減の見込み 衆院選(毎日新聞/Yahoo!ニュース)
詳しい情報は以下をご覧ください。
選挙の「バラ付け」とは?赤い花に込められた意味
バラ付け=当選確実の候補者名に花をつける儀式
「バラ付け」とは、選挙の開票日にテレビで見かける、あの光景のことです。
各政党は開票センターに候補者の名前がずらりと並んだボードを設置します。
そして当選確実の報道が出るたびに、党の幹部が候補者の名前の横に赤いバラの造花をつけていくのがバラ付けです。
バラがどんどん増えていけば勝利ムード、逆にスカスカのままだと苦戦している証拠ということになりますね。
選挙に詳しくない方でも、開票特番でこの場面を見たことがある方は多いのではないでしょうか。
選挙当日、開票センターではどんな動きをするの?
開票センターは、各政党が選挙当日に東京都内のホテルや党本部に設置する「選挙の司令塔」のような場所です。
開票が始まると、テレビ各局が一斉に当選確実を報じます。
そのたびに党幹部がボードの前に立ち、候補者名の横にバラをつけるという流れです。
この瞬間はテレビ中継の見どころでもあり、党の勢いを象徴するシーンとして視聴者の印象に残りやすいですよね。
この動画では2026年衆院選での高市首相によるバラ付けの様子を解説。
赤いバラだけじゃない!公明党は「太陽マーク」など各党の個性が光る
バラ付けで使われるのは赤いバラの造花が定番ですが、実はすべての政党が同じというわけではありません。
また、バラの造花ではなくシールタイプを使う政党もあります。
Amazonなどでも「選挙・当選開票用バラシール」として販売されており、裏面が両面テープになっていて簡単に貼れる仕様になっているそうです。
こうした各党の「バラ付けスタイル」の違いも、選挙特番を見るときの楽しみ方の一つかもしれません。
選挙の開票日には、各党の開票センターをハシゴしながら見比べてみると、意外な発見がありそうですね。
明治時代から続く!選挙とバラの意外な歴史
原敬・犬養毅は白バラを胸につけて登院
選挙とバラの関わりは、実は明治時代にまでさかのぼります。
白バラがいつごろから使われはじめたかは、はっきりしませんが、記録によると明治時代に原敬や犬養毅などの国会議員が胸に白バラをつけて登院したといわれています。また、普通選挙運動者が胸に白バラをつけて民主主義確立のために奮闘したそうです。
引用元: 選挙啓発のシンボルに、なぜ、白バラが使われるのか?(川崎市選挙管理委員会)
原敬といえば「平民宰相」として知られる歴史上の人物ですよね。
そんな時代から選挙と白バラには深いつながりがあったというのは、なかなか知られていない事実ではないでしょうか。
昭和30年には「明るい選挙」のシンボルに定着
白バラが公式に選挙のシンボルとなったのは、昭和30年(1955年)のことです。
「いつまでも変わらない」「私はあなたにいちばんふさわしい」という花言葉を持った白バラ。(中略)昭和30年に開催された普通選挙30周年、婦人参政10周年記念式典のシンボルに使用されて以来、各地で候補者に白パラを贈ったり、明るい選挙の象徴として用いられるようになりました。
引用元: 明るい選挙の推進/めいすいくんについて(総務省)
「いつまでも変わらない」「私はあなたにいちばんふさわしい」という花言葉が、清廉な政治への願いと重なったというのは、とても素敵なエピソードですよね。
この1955年を境に、全国各地で白バラを使った選挙啓発活動が広がっていきました。
この動画では2026年衆院選で中道改革連合が壊滅的惨敗を喫した経緯を解説。
開票センターの「赤バラ」と選挙啓発の「白バラ」は何が違う?
ここまで読んで「あれ?開票センターのバラは赤いのに、選挙啓発は白バラなの?」と思った方もいるかもしれません。
つまり、白バラは「正しい選挙を」という理念の象徴であり、赤バラは「当選おめでとう」というお祝いの意味を持っています。
同じ「バラ」でも色によって役割がまったく違うという点は、知っておくと選挙の見方がちょっと変わりそうですよね。
ちなみに、各地の選挙管理委員会には「白バラ会」というボランティア団体もあり、昭和39年の山形県米沢市での結成を皮切りに全国に広がっています。
いつもと違う「バラ付け」が話題になった選挙まとめ
【2026衆院選】中道惨敗…公示前167議席→49議席でバラ付け断念
2026年2月8日投開票の衆院選で、もっとも衝撃的だったのが中道改革連合のバラ付け中止です。
時事通信の報道によると、開票速報が始まると安住淳共同幹事長ら党の重鎮が次々と選挙区で議席を失う厳しい情勢となりました。
候補者名を記したボードへの花付けも中止され、開票センターは重苦しい空気に包まれたとのことです。
(時事ドットコムより)
野田佳彦共同代表は「解散は予算の成立後と思っていた。
有権者の理解を得る時間が足りなかった」と早期解散への恨み節をこぼしたとされています。
バラ付けという華やかな儀式が行われないという事態が、いかに異例のことだったかが伝わってきますよね。
【2022参院選】安倍元首相死去を受け自民は「ピンクのバラ」に変更
2022年7月の参院選では、自民党が通常の赤いバラではなく「ピンクのバラ」を使用するという異例の対応を取りました。
この日は投開票日の2日前に安倍晋三元首相が銃撃され死亡するという衝撃的な事件が起きた直後でした。
勝利を象徴するはずのバラ付けが、追悼の空気に包まれた瞬間でした。
選挙は数字だけでは語れない、さまざまな感情が交錯する場であることを改めて感じさせられます。
この動画では中道改革連合の野田・斉藤両共同代表が敗因を語る様子を放送。
【2009衆院選】政権交代で自民党のボードは「まばらなバラ」に
2009年8月の衆院選は、民主党が308議席を獲得して歴史的な政権交代を果たした選挙です。
このとき自民党は119議席にまで落ち込み、開票センターのボードにはバラがほとんどつかない「まばらな状態」となりました。
中道の「バラ付け中止」、自民の「ピンクのバラ」、そして「まばらなバラ」。
こうしてみると、バラ付けはただの儀式ではなく、その選挙の「空気」がもっともリアルに映し出される瞬間だということが分かりますね。
まとめ
選挙の「バラ付け」は、当選確実の候補者名に赤いバラの造花をつける開票日の恒例行事です。
その歴史は明治時代にまでさかのぼり、原敬や犬養毅が白バラを胸につけて国会に登院したという記録が残されています。
ここまで読んでくださった方は、次の選挙の開票特番を見るときにバラ付けの場面が少し違って見えるかもしれません。
華やかに見えるバラ付けの裏には、勝利の喜びだけでなく、時には追悼や敗北の悔しさも込められています。
こういった「選挙の見どころ」を知っておくと、政治がぐっと身近に感じられるのではないでしょうか。


2026年2月8日投開票の衆院選では、中道改革連合が開票センターでのバラ付けを中止するという異例の事態が起きました。
公示前167議席から49議席へと激減する歴史的惨敗が、その背景にあります。