昭和・平成世代向けのWebメディア、LifeGoodTrend編集部です。
煤払いとは、年神様を迎えるために1年の汚れを払う日本の伝統行事です。
煤払い(すすはらい)という行事をご存じでしょうか。煤払いとは、1年に1度、屋内外の掃除をすることを言います。現在でも全国的に12月13日に行われることが多く、まもなく新年を迎えることから、併せて大掃除を行うことも多い年の瀬の行事です。
引用元: 煤払い | おまつりする(神社本庁公式サイト)
詳しい情報は以下をご覧ください。
煤払いとは?意味と由来をわかりやすく解説
煤払いの意味は「年神様を迎える準備」
煤払いは単なる大掃除ではありません。
新しい年に福を授けてくださる「年神様」をお迎えするための準備という宗教的な意味があります。
門松を用意したり、しめ縄を飾ったりするのと同じ意味合いですね。
1年間の汚れや穢れを払い清めることで、年神様がたくさんのご利益を持って降りてきてくださると考えられてきました。
現代の大掃除も、この煤払いが起源になっているんです。
平安時代から続く歴史ある行事
煤払いの歴史はとても古く、平安時代にまでさかのぼります。
当時の京都では、宮中行事として大掃除が行われていました。
煤払いの歴史は大変古く、平安時代にまでさかのぼります。その頃の京都では宮中行事として大掃除が行われていて、それが煤払いの始まりと言われています。当時は厄払いの意味を込めて宮中を掃除して清める大切な行事のひとつでした。
引用元: 第百八十四回 京の煤払い(京阪電気鉄道)
平安時代中期にまとめられた『延喜式』という法律の書物には、煤払いと同じ意味の「煤掃き」という言葉が記されています。
1000年以上も続く日本の伝統行事なんですね。
「煤」って何?現代人が知らない理由
ところで「煤(すす)」って何か、ご存知ですか?
最近は「煤払い」を「お払い」や「おまじない」のような言葉だと思っている方も多いそうです。
江戸時代までは、炊飯も煮炊きも暖房も照明も、すべて木やろうそく、菜種油を燃やしていました。
毎日の暮らしの積み重ねで、屋内は1年で煤だらけになっていたんです。
これを竹竿の先にわらをくくりつけたものや笹竹で払っていくのが「煤払い」でした。
電気やガスが普及した現代では煤が出なくなったため、言葉だけが残っているわけですね。
この動画では神社での煤払いの様子を紹介しています。
なぜ12月13日?煤払いの日が決まった理由
江戸城の煤払いが起源
昔から年末の行事として煤払いはありましたが、「何日に」という日取りは決まっていませんでした。
それが江戸時代になり、江戸城の煤払いが12月13日と定められたことで、庶民もこの日に煤払いをするようになったのです。
井原西鶴も『世間胸算用』に「毎年煤払いは極月十三日に定めて」と書いているほど。
お城がやるなら、うちもその日に・・・という流れで全国に広まったんですね。
「鬼宿日」という縁起の良い日だった
では、なぜ江戸城は12月13日を選んだのでしょうか?
実は12月13日は「鬼宿日(きしゅくにち)」という大開運日だったんです。
年神様をお迎えする大切な準備ですから、縁起の良い日を選んだというわけですね。
家光の命日を避けて13日になった経緯
実は、もともと江戸城の煤払いは12月20日だったという説もあります。
ところが、三代将軍・徳川家光が12月20日に亡くなったため、その命日を避ける意味で12月13日に変更されたとも言われています。
(菊正宗ネットショップより)
いずれにしても、お城の習慣が庶民に広まり、現代まで続いているというのは面白いですよね。
知っておくと、年末の大掃除もちょっと気持ちが引き締まるかもしれません。
煤払いの有名スポットは?神社と寺で呼び名が違う?
西本願寺・東本願寺は「御煤払」で500年の伝統
煤払いといえば、京都の西本願寺と東本願寺の「御煤払(おすすはらい)」が全国的に有名です。
西本願寺では新年を迎えるにあたり、毎年12月20日に御煤払(おすすはらい)を行っています。国宝の阿弥陀堂や御影堂などに溜まった1年のほこりを払う様子は、京都の年末の風物詩となっています。
引用元: 1年の”おすす”を落として、心新たに新年を迎える「御煤払」(西本願寺公式note)
室町時代の蓮如上人の頃から500年以上続く伝統行事です。
90cmほどの「煤竹」で畳を叩き、舞い上がったほこりを210cm×115cmの大きなうちわで扇ぎ出す様子は圧巻。
毎年500人以上が参加する人気の行事で、テレビのニュースでもよく取り上げられますね。
この動画では東本願寺の御煤払いの様子を見ることができます。
日光・浅草寺など全国の煤払いスポット
煤払いは京都だけでなく、全国各地の神社仏閣で行われています。
日程が12月13日ではないところも多いのが面白いですね。
東西本願寺や日光東照宮のように、古くからの伝統を守って12月20日に行うところもあります。
お近くの神社やお寺でも煤払いが行われているかもしれませんので、チェックしてみてはいかがでしょうか。
この動画では西本願寺の御煤払いの様子を紹介しています。
神社は「煤払い」、寺は「お身ぬぐい」と呼ぶことも
ここで豆知識をひとつ。
神社と寺院では、煤払いの呼び方が違うことがあるんです。
特に寺院では、ご本尊に対する尊崇の念を込めて「お身ぬぐい」と呼ぶことがあります。
浅草寺などでは12月12日に本尊のご本尊を安置する堂宇の煤払いが行われ、これは単なる掃除ではなく、れっきとした宗教行事なんです。
(imidasより)
呼び方ひとつとっても、神道と仏教の違いが表れているのは興味深いですね。
まとめ
煤払いは12月13日に行われる、年神様をお迎えするための伝統行事でした。
現代では「大掃除」という言葉が一般的ですが、その起源が煤払いだと知ると、なんだか年末の掃除にも気合が入りますよね。
12月13日に神棚だけでも掃除してみると、より清々しい気持ちで新年を迎えられるかもしれません。
ここまで読んでいただいた方は、ぜひお近くの神社やお寺の煤払いもチェックしてみてくださいね。


テレビのニュースで見かけた方も多いのではないでしょうか。
実はこの行事、平安時代から続く歴史あるものなんです。