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親の物忘れが気になったとき、受診の目安になるのは本人が感じる「不安感」だったというのが、専門医の見解です。
もともと忘れっぽい人もいます。1年前にはなかった物忘れがここ半年で急に増えてきたり、仕事で自分らしからぬミスが増えたりといった変化を捉えることが大切です
引用元: その物忘れ、認知症?それとも加齢? 受診の目安は「不安感」(Yahoo!ニュース/毎日新聞)
詳しい情報は以下をご覧ください。
物忘れと認知症の違いは?専門医が教える「境目」のポイント
「ど忘れ」と「そもそも記憶していない」は脳の仕組みがまったく違う
記憶の仕組みは大きく分けて「入力(覚える)」「整理(情報を取捨選択する)」「出力(思い出す)」の3つの段階で成り立っているとされています。
たとえば駅で同級生に会ったとき、名前がパッと出てこない・・・これは脳にちゃんと情報は入っているけれど、うまく引き出せていない状態です。
いわゆる「ど忘れ」は、思い出せないだけで脳の入力機能には問題がないんですね。
一方、認知症による物忘れの特徴は「そもそも記憶していない」こと。
この動画では物忘れが気になったときの受診判断を医師が詳しく解説しています。
ここまで読んで「うちの親は大丈夫かな?」と思った方、その気づきがすでに大切な第一歩です。
受診の目安は「不安感」・・・物忘れで焦りや無気力を感じたら要注意
では、いつ病院に行けばいいのか。
脳神経外科の認知症専門医・奥村歩氏は、受診の目安として「物忘れによって不安や焦り、無気力になったと感じたら受診してほしい」と述べています。
物忘れによって不安や焦り、無気力になったと感じたら受診してほしいと思います
引用元: その物忘れ、認知症?それとも加齢? 受診の目安は「不安感」(Yahoo!ニュース/毎日新聞)
つまり「笑って済ませられるうちは大丈夫だけど、本人が不安を感じているなら行動するタイミング」ということですね。
こうした情報は早めに知っておくだけで、いざというとき慌てずに済みますよね。
高齢者の3人に1人が認知機能に課題を抱えている現実
厚生労働省の推計によると、2022年時点で65歳以上の認知症の割合は12.3%(443万人)、軽度認知障害(MCI)は15.5%(559万人)。
認知症だけでなくMCIも含めると、思っている以上に身近な問題だということがわかります。
2023年には新薬「レカネマブ」も承認され、早期に治療を始めるほど効果が期待できるとされています。
だからこそ「まだ大丈夫」と思い込まず、気になったら行動に移すことが大切です。
たまに会う家族だから気づける?帰省時にチェックしたい変化リスト
「散歩しなくなった」「新聞を読まなくなった」は脳からのSOS?
認知症の初期段階では、本人も周囲も気づきにくい「静かな変化」が先に現れることが多いです。
専門医によると、歩くのが面倒になって散歩をやめたり、新聞を読まなくなったり、人と会わなくなったりする変化は脳の衰えを加速させるサインだといいます。
毎日一緒にいる家族は少しずつの変化に慣れてしまいがちですが、たまに会う家族だからこそ「あれ、前はこんなじゃなかったよね」と気づけることがあります。
この動画では物忘れへの不安と向き合うプロセスがわかりやすく紹介されています。
同じ話を何度もする・冷蔵庫の中身がおかしいなど”生活の変化”に注目
帰省したときにチェックしたいのは、日常生活に現れる具体的な変化です。
公益社団法人「認知症の人と家族の会」が実際の介護経験をもとに作成した早期発見の目安には、次のような項目が挙げられています。
大切なのは、1回だけの出来事で判断するのではなく「会うたびに同じ傾向が続いているかどうか」を線で見ることです。
冷蔵庫に同じ食材が大量に入っていたり、賞味期限切れの食品がたまっていたり・・・こうした「生活の痕跡」も重要な手がかりになります。
本人に受診を勧めるときの声かけのコツ
気になる変化に気づいても、いきなり「認知症かもしれないから病院に行こう」と言ってしまうのは逆効果になりがちです。
専門家が推奨しているのは、健康診断の延長として自然に受診を促す方法です。
周囲が心配している気持ちを「責め」ではなく「寄り添い」として伝えることが、受診のハードルをぐっと下げてくれます。
SNSでも「親の受診をどう促すか」は話題になることが多いテーマなので、知っておくと安心ですね。
本人も家族も安心して過ごすために・・・自治体と地域の支援まとめ
「認知症カフェ」は全国に広がる心強い居場所
認知症と診断されても、すぐに何もできなくなるわけではありません。
近年、全国各地で広がっているのが「認知症カフェ(オレンジカフェ)」という取り組みです。
認知症の人やそのご家族、医療や介護の専門職、地域の人などが、地域の身近な場所で気軽に集い、認知症の人やその家族同士の情報交換、医療や介護の専門職への相談、地域の人との交流など、交流の場です。
引用元: 認知症カフェ(大阪府)
「いきなり役所に行くのはちょっと・・・」という方でも、カフェのように気軽に立ち寄れるのが認知症カフェの大きな魅力です。
お住まいの地域で開催されているかどうかは、市区町村の窓口や地域包括支援センターに問い合わせると教えてもらえます。
この動画では認知症の進行段階と家族の関わり方について専門家が解説しています。
地域包括支援センターと「もの忘れ外来」は最初の相談窓口
「家族の物忘れが気になるけど、どこに相談すればいいかわからない」という方に知っておいてほしいのが、2つの窓口です。
地域包括支援センターは介護保険の申請手続きや、本人に合った支援サービスの紹介もしてくれます。
もの忘れ外来では問診のほか、長谷川式簡易認知機能スケールやMRI検査など、複数の検査で総合的に診断してもらえます。
まずはかかりつけ医に相談して、適切な専門外来を紹介してもらうのがスムーズな流れです。
(LIFULL介護より)
こうした相談先を事前に調べておくだけでも、いざというとき大きな安心感につながります。
「認知予備力」を高める生活習慣で脳を守る
認知症の予防や進行を遅らせるために注目されているのが「認知予備力」という考え方です。
では具体的にどうすればいいのか。
専門医も「自分を含め、人の役に立つことも脳が若々しくいられることにつながる」と述べており、社会との接点を持ち続けることが最大の予防策だといえそうです。
ここまで読んでくださった方は、すでに「親のために何かしたい」という気持ちをお持ちだと思います。
その気持ちこそが、家族を守る第一歩ですよね。
まとめ
親の物忘れが認知症かどうかは、1回の出来事だけでは判断できません。
大切なのは「点ではなく線で見ること」。
会うたびに感じる小さな違和感を記録し、半年・1年の時間軸で変化を捉えることが早期発見につながります。


「点」ではなく「線」で変化を捉えることが早期発見のカギだと脳神経外科の専門医は指摘しています。