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政府がラピダスの筆頭株主になり、日本の半導体復活に向けた国家プロジェクトが本格始動したというのが今回のニュースの核心です。
政府は27日、最先端半導体の量産を目指すラピダス(東京)に対し、官民で総額2676億円を出資したと発表した。内訳は、政府が1000億円、民間が32社で計1676億円。これにより政府がラピダスの筆頭株主となる。
引用元: ラピダスに2676億円出資 民間は32社、政府が筆頭株主に(時事通信)
詳しい情報は以下をご覧ください。
【2/27発表】ラピダスに官民2676億円出資の内訳は?
政府が1000億円出資してIPA経由で筆頭株主に
今回の出資で最も注目すべきは、政府が初めてラピダスに直接出資したという点です。
経産省が所管する独立行政法人「情報処理推進機構(IPA)」を通じて1000億円を出資し、これによって政府がラピダスの筆頭株主となりました。
赤沢亮正経済産業相は会見で「必ず成功させなければならない国家的なプロジェクト」と述べており、国としての本気度がうかがえます。
民間32社の出資は想定の1300億円を上回る1676億円
民間からの出資額も注目に値します。
当初、2025年11月時点では約1300億円の調達を見込んでいましたが、実際には1676億円と想定を大きく上回りました。
赤沢亮正経済産業相は27日の閣議後の記者会見で、最先端半導体の量産をめざすラピダスへの民間企業からの出資が計32社で総額1676億円になったと発表した。赤沢氏は「当初想定していた1300億円を上回り、期待が高まっていると認識している」と述べた。
引用元: ラピダスへの民間出資、32社1676億円 赤沢経産相が発表(日本経済新聞)
出資企業にはトヨタ自動車、NTT、ソニーグループといった設立時の8社に加え、ホンダ、キヤノン、京セラ、千葉銀行など20社超が新たに加わっています。
民間企業がこれだけ集まるということは、ラピダスへの期待の高さを裏付けていると言えるでしょう。
設立当初の73億円からどう膨らんだのか
ラピダスは2022年8月に設立され、同年10月にトヨタ自動車、デンソー、ソニーグループ、NTT、NEC、ソフトバンク、キオクシア、三菱UFJ銀行の大手8社から合計73億円の出資を受けてスタートしました。
設立からわずか3年半で、出資規模は73億円から2676億円へと約36倍に膨らんだ計算になります。
さらに2026年度には1500億円の追加出資も計画されており、官民の出資額はおよそ4250億円に達する見通しです。
この動画ではラピダスの生産能力と2nm量産計画について詳しく解説されています。
知らないと損する情報なので、気になる方は動画もあわせてチェックしておきましょう。
黄金株・議決権11.5%ってどういうこと?
「黄金株」は技術流出を防ぐ切り札
今回の出資で政府が取得した「黄金株」について気になっている方も多いでしょう。
黄金株とは、重要な経営事項に対して拒否権を行使できる特別な株式のことです。
経済安全保障の観点からも、この仕組みは非常に重要だと言えます。
議決権は通常11.5%だけど経営悪化時には最大4割に
政府は1000億円の出資で約4割の株式を取得しています。
しかし、通常の議決権は11.5%に抑えられています。
これは民間主導での迅速な経営判断を可能にするための工夫です。
政府は27日、先端半導体の国産化を目指すラピダスに1千億円を出資したと発表した。政府の出資は初めてで、筆頭株主になる。民間企業を中心とした32社も計1676億円を出資し、官民の合計で2676億円となる。
引用元: ラピダスに2676億円官民出資 政府が筆頭株主1千億円(東京新聞)
一方で、ラピダスの経営が著しく悪化した場合には、議決権なしの株式を議決権ありに転換し、最大4割まで議決権を増やせる仕組みも用意されています。
民間主導の経営と政府の監視はどう両立するのか
「政府が株主なのに口出ししないの?」と疑問に思うかもしれません。
今回の出資設計は、その疑問に対するひとつの回答と言えます。
こうした枠組みは、過去のエルピーダメモリの破綻を教訓にしたものとも言われています。
SNSでも「今回の政府の関わり方は上手い」という声が出ており、注目しておきたいポイントです。
この動画ではラピダス公式が技術開発の現場と2nm半導体の開発状況を紹介しています。
ラピダスは本当に成功する?2nm量産と2031年上場の計画
2027年度後半の2nm量産開始は実現できるのか
ラピダスが経産省に提出した事業計画によると、2027年度後半に2nm世代の半導体量産を開始するとしています。
2025年7月には千歳工場で2nm GAAトランジスタの試作に成功し、動作を確認済みです。
試作ラインでは今後1〜2年以内に月産5000枚の体制を整え、量産時には月産2万5000枚に引き上げる計画です。
累計支援2.9兆円、総投資7兆円の「国家プロジェクト」
ラピダスへの政府支援の規模は、日本の産業史上でも異例のスケールです。
さらに、2nm世代だけで約4兆円、1.4nm世代とそれ以降に3兆円以上の投資が見込まれ、総投資額は7兆円超に達する計画です。
政府は2026年度にはラピダスに1500億円以上を追加出資する計画。加えて研究開発委託費として2026年度に約6300億円、2027年度に約3000億円を支援する。研究開発の委託費としてこれまでに約1.7兆円を投じており、出資を合わせた累計支援額は約2.9兆円となる。
引用元: ラピダス、民間32社が1676億円出資 政府が筆頭株主に(日経クロステック)
ここまで読んだなら、このプロジェクトの規模感がいかに壮大かおわかりいただけるのではないでしょうか。
TSMCやサムスンとの競争で勝ち筋はあるのか
2nm世代半導体の製造に挑んでいるのは、世界でもTSMC(台湾)、サムスン電子(韓国)、インテル(米国)の3社だけです。
ラピダスはここに4社目として参入しようとしています。
2030年度の2nm半導体の世界市場は需要に対し供給が約10〜30%不足するとの予測もあり、「作れば売れる」という追い風も吹いています。
この動画ではラピダスの競争力とTSMCとの比較が分かりやすく解説されています。
周りでも話題になっているテーマなので、押さえておきたいですね。
まとめ
ラピダスへの官民2676億円出資で、政府が筆頭株主となり半導体国産化が新たなフェーズに入りました。


官民あわせて総額2676億円がラピダスに出資されたことで、最先端2nm半導体の国産化に向けた体制が一段と強化されています。