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「マーケティングの神様」と呼ばれた森岡毅氏率いる株式会社刀が、いま大きな岐路に立っています。
刀は「イマーシブ・フォート東京」を通じ、世界に先駆けたイマーシブ・エンターテイメントのより大規模な事業モデルに挑戦してまいりましたが、このたび、本施設の営業を事業期間を繰り上げて終了する苦渋の決断をいたしました。
引用元: 「イマーシブ・フォート東京」営業終了のお知らせ(株式会社 刀 公式サイト)
詳しい情報は以下をご覧ください。
イマーシブ・フォート東京はなぜ2年で閉業に追い込まれたのか
累積赤字62億円の衝撃…決算修正で純損失が「24億→55億」に倍増していた
2025年12月25日、株式会社刀はイマーシブ・フォート東京の営業終了を発表しました。
メディアが当初報じた赤字額は「24億円」。
しかし、その数字は実態のほんの一部に過ぎなかったことが、決算修正で明らかになっています。
開業してからずっと赤字が止まらなかったということになりますね・・・
「24億円の誤算」と書き立てられていた時点で、実際にはその倍以上の損失が発生していたわけで、この落差には業界関係者からも驚きの声が上がっています。
真に注目すべきは「施設の閉鎖」そのものではない。最強のマーケターと崇められた森岡毅氏率いる精鋭集団が、創業以来積み上げてきた「累積62億円」もの損失を確定させたという財務的現実だ。
引用元: 「マーケティングの神様」森岡毅氏の誤算(マネー現代)
「ライト体験」と「ディープ体験」需要を読み違えていた
なぜここまで赤字が膨らんだのか。
その最大の原因は、来場者が求める体験の中身を完全に読み違えていたことにあるのではないでしょうか。
刀は公式発表で次のように説明しています。
ここが致命的でした。
「ライト体験」は大人数をさばけるので回転率が高く、広い施設面積でも収益を出しやすいとされています。
一方「ディープ体験」は少人数制で没入感が高いが、一度に対応できる人数が限られます。
つまり、巨大な「箱」を用意したのに、その箱を埋めるだけの回転率が出せない構造になってしまったということです。
お台場のヴィーナスフォート跡地という広大な施設を借りたコストに対して、少人数制のディープ体験では収益が追いつきません。
この構造的なミスマッチが、毎月のように赤字を積み上げていったのです。
この動画では森岡毅CEO自身がイマーシブ・フォートの失敗について語る貴重なインタビューを紹介しています。
USJ成功の裏にあったコンサルと実業の壁
もうひとつ見逃せないのが、コンサルティング業と自社運営事業のあいだにある構造的なギャップです。
森岡氏はUSJをV字回復させた実績で知られていますが、USJ時代はあくまで「他社の施設を立て直す」立場でした。
一方、イマーシブ・フォート東京は企画から開発・運営まですべて刀が自前で手がけた初のプロジェクト。
コンサル時代は「ノーリスク・ハイリターン」で他社の資産を活用できました。
しかし自ら借金を背負い、スタッフを雇い、施設を維持する「装置産業」では、現場のオペレーション力が結果を大きく左右します。
戦略がどんなに優れていても、それを回す現場の足腰がなければ機能しません。
この「コンサルと実業の壁」こそ、USJで通用した成功法則がイマーシブ・フォートでは裏目に出た最大の要因だったと言えるでしょう。
SNSでも話題になっている論点なので、ここを押さえておくと今後のニュースの見方も変わってくるはずです。
ジャングリア沖縄の評判がヤバい?「ガラガラ」「公園レベル」との声も…
「半年で65万人」発表の裏側…実際は目標の半分だった
2025年7月25日にグランドオープンしたジャングリア沖縄。
総事業費約700億円、敷地面積は東京ディズニーランドを上回る約60万平方メートルという巨大プロジェクトです。
運営元は2026年1月時点で「半年間で約65万人が来場」と発表しています。
しかし、文春オンラインの報道によると、この数字には大きな注釈がつくとのこと。
さらに実際に訪れた来場者からは、営業時間の短さも指摘されています。
9月以降は平日10〜18時、10月には平日11〜17時とさらに短縮されているのです。
ディズニーやUSJと比べるとかなり短い営業時間で、「入場料に見合わない」という声も上がっています。
こういう数字の裏側を知っておくと、ニュースの見方がグッと変わってくるのではないでしょうか。
じゃらん評価は2.8点と厳しい…でもスパは高評価
口コミサイトでの評価も厳しい状況が続いています。
じゃらんnetでのクチコミ評点は5点満点中2.8点(48件時点)で、テーマパークとしてはかなり低い水準です。
SNS上では「ガラガラ」「アトラクションが少ない」「公園レベル」といった声が目立ちます。
ただし、すべてが低評価というわけではありません。
唯一と言っていいほど絶賛されているのが、ギネス世界記録にも認定された「スパ ジャングリア」です。
「スパ目的だけでもリピートしたい」という声もあり、パークとスパで評価が真っ二つに分かれている状態です。
この動画では森岡毅CEOがジャングリア沖縄の開発舞台裏と今後の構想を語っています。
文春報道「倒産危機」に刀が反論!
2026年2月、週刊文春(2月19日号)が刀に関する衝撃的な報道を行いました。
記事では「ジャングリア沖縄は集客数が低迷」「運営会社に倒産危機情報」と報じられ、大きな波紋を呼んでいます。
これに対して株式会社刀は「認識はございません」と反論。
また、主力メンバーの退社報道については「マーケティング担当者は7名ではなく2桁に及び、ご指摘の数字は一部を切り取った不正確な情報であると認識しております」と回答しています。
なお、ジャングリア沖縄の資金面では、商工中金が総額366億円のシンジケートローンを組成しているほか、政府系投資ファンドのクールジャパン機構からも80億円の出資を受けており、公的資金が多層的に投じられている点も注目されています。
「データに基づく経営」を標榜してきた同社が、なぜ自ら手掛ける旗艦プロジェクトでこれほどの巨額損失を招いたのか。その背景には、コンサルティング業務と実業運営の間に横たわる構造的な乖離と、USJ時代の成功体験を汎用化することの困難さが浮き彫りになっている。
引用元: ジャングリアの「刀」累積損失62億円の衝撃(ITmedia ビジネスオンライン)
今後の展開次第で状況は大きく変わる可能性があるので、続報は要チェックです。
それでも森岡毅は終わらないのか?刀の未来を読む
「USJ復活の立役者」は本当か?元同僚たちの証言
森岡毅氏といえば、USJをV字回復させた「マーケティングの神様」として知られています。
しかし2026年2月の週刊文春報道では、USJ時代の元同僚たちから異なる声が上がっているんです。
一方で、森岡氏のUSJ時代の上司だった村田篤平氏は文春の取材に対し、ハリー・ポッターの日本導入やバックドロップのアイデアは森岡氏のリーダーシップのもとで実現されたものだと証言しています。
評価は分かれるところですが、USJの成功に森岡氏が大きく貢献したこと自体を否定する声は少ないと見て良いでしょう。
問題は、その成功体験がそのまま自社運営のテーマパークには通用しなかったという現実です。
主力5人退社の衝撃…「優秀な人から逃げていく」の声
文春報道で最もインパクトがあったのは、イマーシブ・フォート東京を担当した主力マーケター7人のうち5人が退社したという事実。
刀はこれに対し「マーケティング担当者は2桁に及ぶ」と反論していますが、主力メンバーが相次いで退社したこと自体のインパクトは大きいですね。
組織の屋台骨が揺らいでいる中で、ジャングリア沖縄の運営を立て直せるのかどうか。
「優秀な人から逃げていく」という言葉が現実にならないことを願うばかりです。
この動画ではイマーシブ・フォート閉館の経営分析とジャングリアの今後について解説しています。
新アトラクション「やんばるトルネード」投入で巻き返せるか
苦境の中でも、刀は手を打ち始めています。
2026年のゴールデンウィーク前後に、ジャングリア沖縄に新たな大型絶叫アトラクション「やんばるトルネード」が導入される予定です。
特に注目すべきは「48人乗り」という処理能力の高さ。
これまでのジャングリアの課題だった「待ち時間の長さ」「アトラクションの少なさ」を一気に改善できる可能性があります。
さらに2026年2月からは若者向けキャンペーン「春ジャン!」もスタートしており、これまで弱かった20代の取り込みにも動き出しています。
テーマパークは開業後に進化し続けられるかどうかが勝負。
USJもかつては年間来場者700万人台まで落ち込んだ時期があったが、ハリー・ポッターエリアの導入をきっかけにV字回復を果たしています。
ジャングリア沖縄も同じ道を歩めるかどうかは、ここからの1年が正念場になるでしょう。
ここまで読んだなら、今後の刀の動向もぜひチェックしておいてくださいね。
まとめ
イマーシブ・フォート東京の閉業、ジャングリア沖縄の集客苦戦、主力メンバーの退社。
「マーケティングの神様」森岡毅氏と株式会社刀は、いま創業以来最大の試練のただ中にいます。

