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高額療養費制度の負担増について、与党(自民・維新)は推進、野党の多くは反対の立場です。
政府は24日、医療費が高額になった場合に患者負担を抑える「高額療養費制度」の見直し案を決めた。医療費抑制のため、所得に応じた月ごとの自己負担上限額を7~38%程度引き上げる。2026年8月から2段階で実施する。
引用元: 月上限7~38%引き上げ 自己負担、年間上限を新設―高額療養費見直し案・政府(時事ドットコム)
詳しい情報は以下をご覧ください。
高額療養費制度とは?基本の仕組みを解説
選挙の争点になっている高額療養費制度ですが、そもそもどんな仕組みなのでしょうか。
まずは基本を押さえておきましょう。
高額療養費=医療費の自己負担に上限を設ける制度
高額療養費制度とは、ひと月の医療費が高額になった場合に、一定の上限額を超えた分が払い戻される仕組みです。
日本では医療費の自己負担割合が原則3割ですが、がんや難病などで長期治療が必要になると、月に数十万円もの医療費がかかることがあります。
この制度があることで、どんなに医療費がかかっても家計が破綻しないよう守られているわけですね。
所得区分ごとの上限額(現行)
高額療養費の自己負担上限額は、年収によって5つの区分に分かれています。
現行の上限額は以下のとおりです。
年収に応じて負担能力を考慮した設計になっているのがポイントです。
ただし、今回の改正ではこの区分が12区分に細分化される予定で、特に中間所得層以上の負担が増える見込みとなっています。
多数回該当など負担軽減の仕組みも
長期間にわたって治療を続ける患者への配慮として「多数回該当」という仕組みがあります。
直近12ヶ月で3回以上、上限額に達した場合、4回目以降は上限額がさらに引き下げられるのです。
たとえば年収約370万~770万円の区分では、通常の上限約8万円が、多数回該当になると約4.4万円まで軽減されます。
こうした制度の恩恵を受けている人は821万人にのぼり、その多くががん患者や難病患者です。
制度の仕組みを理解したところで、次は2026年からの改正内容を見ていきましょう。
この動画では高額療養費制度の基本と改正の全体像を解説しています。
2026年8月からの改正内容と影響
政府が決定した改正内容について、具体的に見ていきましょう。
いつから、いくら上がるのかを把握しておくことが大切です。
第1段階(2026年8月)で4~7%引き上げ
まず2026年8月から、すべての所得区分で自己負担上限額が4~7%程度引き上げられます。
2026年8月から実施される第1段階の変更では、まず現行の所得区分のまま、全体的に自己負担限度額が引き上げられます。具体的には、すべての所得区分で月額の上限額が4%から7%程度、負担が増える見込みです。
引用元: 高額療養費制度の引き上げはいつから?2026年8月開始の変更内容と負担増額を解説(マネイロメディア)
たとえば年収約370万~770万円の層では、現行の約8万円から約8万6000円に引き上げられます。
月に6000円の負担増は、毎月治療を続ける患者にとっては年間7万円以上の出費増となりますね。
第2段階(2027年8月)で最大38%増・12区分に細分化
翌年の2027年8月には、さらに大きな変更が予定されています。
現行の4区分(住民税非課税を除く)が12区分に細分化され、所得が高い層ほど上限額が引き上げられます。
所得に応じてきめ細かく設定することで「負担能力に応じた公平化」を図るというのが政府の説明ですが、患者側からすれば大幅な負担増であることに変わりありません。
この動画では医療費負担の見直し全体像をニュース形式で解説しています。
年間上限の新設など配慮措置も
負担増への批判を受け、長期療養者への配慮措置も盛り込まれました。
2026年から新たに「年間上限」が設けられ、1年間の自己負担額の合計が一定額を超えた場合は、それ以上の負担を求めないようになります。
ただし、この配慮措置があっても負担増となる患者は多く、利用者821万人のうち約660万人(約8割)が負担増の対象とされています。
全国保険医団体連合会の調査では、制度利用者の約66%が「受診の間隔を延ばす、見送る」と回答しており、受診抑制への懸念が広がっています。
こうした状況の中で迎える衆院選、各政党はどのような主張をしているのでしょうか。
各政党の主張を徹底比較!賛成・反対の立場は?
2026衆院選で各政党がどのようなスタンスを取っているか、整理しておきましょう。
投票の判断材料として、ぜひ参考にしてください。
与党(自民・維新)の主張と狙い
与党の自民党と日本維新の会は、高額療養費の負担増を推進する立場です。
高市政権は、日本維新の会の連立入りで医療保険制度改革に一段と切り込んだ。現役世代が納める社会保険料の軽減に向け、昨年末、市販薬と成分や効能が似た「OTC類似薬」の追加負担や高額療養費制度の引き上げを決めた。
引用元: [問われるもの 2026衆院選](2) 社会保障 医療保険負担増に審判(沖縄タイムス)
与党側の主張をまとめると以下のようになります。
特に維新は「社会保険料の軽減」を重点政策に掲げており、医療費削減による現役世代の負担軽減を強く訴えています。
維新の政策では、高齢者の医療費窓口負担を現行の1割から3割に引き上げることも提言しています。
野党(中道・国民民主・共産・れいわ等)の主張
野党各党は、負担増に反対または抑制を求める立場が多くなっています。
日本共産党は、負担限度額の引き上げに反対し、受診抑制や治療中断を防ぐため、公的負担の拡充を主張しています。財源は大企業・富裕層への応分の負担や軍事費の削減で確保すべきだとしています。
引用元: 高額療養費制度が岐路に/共産党は負担増に反対(しんぶん赤旗)
れいわ新選組は「がん患者や高齢者に負担を押し付けても現役世代の負担は減らない」として、社会保険料は国費で引き下げるべきと主張しています。
野党は患者の窓口負担増に反発し、別の財源確保を訴える点で共通しています。
この動画では改正に伴う長期療養者への影響と今後の見通しを解説しています。
投票前に押さえたいポイント
高額療養費制度の負担増について、各政党の立場を簡潔にまとめると以下のようになります。
「現役世代の社会保険料軽減」を優先するか、「患者の負担増を防ぐ」ことを優先するか、考え方の違いが明確に表れています。
高額療養費制度は、いつ誰が利用することになるか分かりません。
自分や家族ががんや難病になった場合を想像しながら、どの政党の主張が自分の価値観に近いかを考えてみてはいかがでしょうか。
まとめ
高額療養費制度の負担増は、2026衆院選の重要な争点の一つです。
2月8日の投開票日まで時間は限られています。
高額療養費制度だけでなく、消費税や外交・安全保障など、さまざまな争点を総合的に判断することが大切ですね。
ここまで読んでくださった方は、ぜひ各政党の公約もチェックして、納得のいく一票を投じてください。
知らないと損する情報は、早めに押さえておきたいものです。


政府は2025年12月24日に高額療養費制度の見直しを正式決定し、2026年8月から自己負担上限を段階的に引き上げる方針です。
利用者821万人のうち約660万人が負担増の対象となる見込みで、患者団体からは不安の声が上がっています。